【株初心者向け】なぜ株価は世界の動きに左右される?

なぜ株価は世界の動きに左右される

株価の変動要因には何があるでしょうか?

例えば、株価は国内の状況、つまり企業業績や景気、金利、為替、需給関係などの様々な要因で上がったり下がったりしています。

しかし最近の特徴としては経済のグローバルに伴い、株価は世界情勢に左右されるようになりました。

ここでいうグローバル化とは「グローバリセージョン」ともいい、ヒト、モノ、カネ、情報が、国や地域を超えて地球規模で動いていくことです。

この記事では、なぜ株価が世界の動きに左右されるのかを説明したいと思います。

経済のグローバル化が必要な理由

日本経済は戦後の高度経済成長期を終え、国民には一通り生活に必要なものが行き届きました。

現在の日本は国内の需要がある程度満たされたうえ、人口減・少子高齢化によりますます内需が小さくなっています。

そんな状況下でも、会社は売上を増やして利益を上げていかなくてはいけません。

そこで、日本の会社はまだ自社の製品が行き届いていない海外に目を向けることになります。

そうして最近では欧米だけではなく、経済成長が著しい中国やインド、その他アジア諸国への輸出を強化したり、現地に進出する会社が増えてきました。

東証に上場している日本企業は海外での売上高比率が高い会社が多いため、その株価も世界の景気や情勢に大きく左右されるようになったというわけです。

グローバル化はビジネスに限ったことではなく、投資の世界でも同様です。

投資のグローバル化が引き起こしたリーマン・ショック

各国の金融機関や投資家は世界中の金融市場(資金のやり取りをする市場)に参加してお金を投資しています。

例えば、私たちもアメリカやイギリス、アジアの金融商品に投資することができますし、その逆もまた然りです。

その結果、各国の金融市場が運命共同体の状態になりました。

つまり、他国で起きた経済危機や金融不安がその国内だけに収まらず世界中に影響を及ぼし、金融危機が連鎖し、世界同時株安が起きるという状況です。

その分かりやすい例が2008年に起きた「リーマン・ショック」による「世界同時株安」です。

リーマン・ショックのそもそものきっかけは、アメリカの住宅バブルの崩壊が原因でした。

サブプライム・ローンという信用力の低い人向けの住宅ローンを大量に焦げ付かせたことが明らかとなり、2007年に住宅バブルが崩壊しました。

このサブプライム・ローンが不動産だけの問題に留まっていれば良かったのですが、当時のアメリカは金融ハイテクという言葉もあったように、様々な金融商品を作る天才たちが集まっていました。

何が起きたかというと、このサブプライム・ローンを「証券化」することで、様々な金融商品が作り、世界中にバラまいたのです。

そして、この金融商品を世界各国の証券会社や銀行が購入した結果、アメリカの住宅ローンの焦げ付きがそのまま世界各国の需要な証券会社や銀行の焦げ付きになりました。

世界中の証券会社や銀行が、不良債権を抱えたのです。

日本のバブル崩壊が世界規模で起きたとイメージされると分かりやすいと思います。

その結果、金融不安が広がりリスクを回避するために、我先にと株や不動産を初めとしたあらゆる投資商品を売って現金化する動きが世界中で起こりました。

これが、売りに売りを呼び、世界同時株安が起きたのです。

ちなみに、このリーマン・ショックで日経平均も1万2000円から7000円を割り込む水準まで急落しました。

日本株に投資する時に注意すべきNYダウ平均

以上のように、経済のグローバル化、投資のグローバル化が進んだ昨今の金融市場では、日本国内の情勢(例えば企業のファンダメンタル等)だけを見て株式投資をするのは非常にリスクを伴います。

日本国内の株価だけでなく、世界の株価を見ながら株式取引を行う必要があります。

世界の株価の代表例がアメリカのNYダウ平均です。他にも色々とありますが、少なくともこのダウぐらいは常にチェックしておいた方がいいでしょう。

株式投資の上級者になると、このアメリカのNYダウや日本の日経平均株価に大きな影響を与えるヘッジファンドや機関投資家の動向をチェックしながら株式投資が出来るようになります。

そのあたりはまた別の記事で紹介しますので、まずはNYダウ平均を確認することだけ覚えておきましょう。

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