アベノミクスを分かりやすく説明すると? 株価上昇で景気が良くなるのはなぜ?

アベノミクス

短期間で株価上昇をもたらし、ITバブル時代の高値を越えたアベノミクスとはどういう施策だったのか?

またそれにより株価がどれくらい上昇したのか? その株価上昇は日本の景気にどのような効果をもたらすのか?

という点を分かりやすく解説してみました。

アベノミクスを分かりやすく説明すると?

2012年に自民党政権が誕生し、安倍首相が返り咲いた時から、日本株は大きな変化を迎えました。

その原動力となったのが、上述した、アベノミクスと呼ばれる経済政策です。

アベノミクスとは、第二次安倍内閣において、安倍首相が表明した「3本の矢」を中心とした経済政策のことです。

第40代米国大統領であるロナルド・レーガンの経済政策「レーガノミクス」にちなんで、アベノミクスと呼ばれています。
ちなみに、当時のレーガノミクスは大型減税と規制緩和によって経済を活性化させるといった施策でした。

3本の矢とは、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を換気する成長政略という3つの政策のことを指します。

より具体的に示すと、以下のような内容になります(Wikipediaより引用)

1. 大胆な金融政策
・2%のインフレ目標
・無制限の量的緩和
・円高の是正
・日本銀行法改正

2. 機動的な財政政策
・大規模な公共投資(国土強靱化)
・日本銀行の買いオペレーションを通じた建設国債の買い入れ・長期保有

3. 民間投資を喚起する成長戦略
・政策金利のマイナス化
・「健康長寿社会」から創造される成長産業
・「日本版NIH:国立衛生研究所」
・全員参加の成長戦略
・世界に勝てる若者
・女性が輝く日本

こういった施策により、相乗的に経済を活性化させることがアベノミクスの目的です。

アベノミクスによる株価上昇

このアベノミクスの効果により、日経平均株価は2012年11月中旬を起点として、急上昇することになりました。

それまでの民主党政権と円高により、株価低迷から考えると、明らかに大きなトレンド変化が見えた時期でした。

安倍政権が誕生した2012年12月26日時点で、1万円を少しだけ上回っていた日経平均株価は、その後の急上昇により、2013年5月23日には1万6千円付近をつけます。

そこから急反落し、一旦は過熱感が収まる形となりましたが、その後も上昇を続けて、2015年6月24日の東京株式市場で、日経平均株価は一時2万0952円71銭まで上昇し、2000年4月12日終値で付けたITバブル期の高値2万0833円21銭を超えることになりました。

ということで、アベノミクスは短期間で株価を一気に押し上げたと言えます。

株価があがるとなぜ景気が良くなるのか?

アベノミクスで株価が急上昇したのですが、では、そもそも株価があがると景気が良くなると言われるのはなぜなのでしょうか?

簡単に説明すると以下の流れになります。

まず、株価が上昇すると、株を保有している世帯の資産が当然増加します。

すると、その世帯の消費が拡大していきます。自分の保有株を売却したお金で、何かモノやサービスを買おうという意欲が高まるからです。

このことを、「資産効果」と呼びます。

実際に、2012年から始まったアベノミクスにより、株価が上昇し、その結果、首都圏の新築マンション販売戸数や全国百貨店売上高などが増加しました。これは、まさに株価上昇をきっかけとする資産効果と言えます。

さて、株価が上昇すると、まずは株を持っている世帯から消費が拡大していきますが、それにより景気が上向いてくると、企業業績も向上していきます。

そして、その企業に勤めている社員の給与やボーナスが向上してきますので、株を持っていない世帯も収入が増えることになり、だんだんとお財布にヒモが緩んできます。

こうやって個人消費が増えてくれば、企業の業績もさらに上昇していき、その結果、株価上昇や給与上昇などの形で、良いサイクルが回って行くようになります。

株価上昇は、株主だけではなく、株を持っていない人にとっても、生活を豊かにしてくれる可能性があると言えます。

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